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阿波の遊行弍

言葉の奥底に眠る物語

言葉が音楽へと変わる瞬間、そこには名付けようのない感情が芽生えます。「阿波の遊行弍」では、歌詞の背後に隠された文脈や多層的な意味を、丁寧な思索とともに紐解いていきます。この緻密な解釈のプロセスこそが、楽曲に真の命を吹き込み、聴き手の心に深く永く響き続けるための指針となるのです。

10:手まり歌(巡礼数え歌)  山口ヨシカ(神山町) 2分14秒

      一つかえ 柄杓に負いづる 杖に笠 巡礼姿で父母を 尋ねうかいな

  二つかえ 補陀落紀州は 御熊野の 那智山おやまは 音高く響こうかいな

  三つかえ 見る間にお弓は立ち上がり 小盆に白米(しらげ)のこころざし進上かいな

  四つかえ ようこそ巡礼廻らんせ さだめし連れ衆は 親御だち 同行かいな

  五つかえ いえいえ私は一人旅 ととさん かかさん 顔知らず 逢いたいわいな

  六つかえ 無理に差し出す 草鞋銭 少々ばかりの こころざし 進上かいな

  七つかえ 泣く泣く別れる我が娘 伸びあがりすりあがり 見送って往なそうかいな

  八つかえ 山越え坂越え海を越え 艱難してきた我が娘 往なそうかいな 

  九つえ  九つになる子の手を引いて 十郎兵衛やかたの表口 連れこもかいな

  十かえ  徳島城下の十郎兵衛は わが子と知らずに巡礼を 殺そうかいな

  十一え  いちいち仏壇 花たてて 線香の煙りで 巡礼を送ろうかいな

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