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阿波の遊行弍

言葉の奥底に眠る物語

言葉が音楽へと変わる瞬間、そこには名付けようのない感情が芽生えます。「阿波の遊行弍」では、歌詞の背後に隠された文脈や多層的な意味を、丁寧な思索とともに紐解いていきます。この緻密な解釈のプロセスこそが、楽曲に真の命を吹き込み、聴き手の心に深く永く響き続けるための指針となるのです。

13:鳴門市池谷の神踊り「喜蔵踊り」  

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「喜蔵(きぞう)」」とは、都で人気を博していたいわば当時のクールガイの名。職業は

 

「鳥刺し」。竹竿の先につけた鳥餅で小鳥をとらえ、それを売りに京の街へとやってく

 

る。当時「鳥刺し」という職業は出立が颯爽としていて女性に人気があったらしい。「喜

 

蔵」の名はこの歌の伝播により全国の女性たちの心をときめかせた名前と思われる。徳島

 

県では、鳴門市のほかに美馬郡、那賀郡、海部郡でも「喜蔵踊り」が歌われている。

 

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喜蔵来るかと出てみれば

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喜蔵は山影 まだ見えぬ

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喜蔵の踊りは ひと踊り

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喜蔵殿こそ 伊達を召す

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花に紅(くれない) 手編み笠

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紫竹小竿で 鳥を刺す

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  喜蔵の踊りは ひと踊り

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  喜蔵花壇に 花植えて

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  雨は降るとも 風吹くな

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    喜蔵の踊りはひと踊り

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  喜蔵恋しや 池恋し

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  池の中なる 草までも

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    喜蔵踊りは ひと踊り

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  喜蔵母御は 春の焼け野の雉の声

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  思い出しては ホロホロと

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    喜蔵踊りは これまでよ

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