top of page

阿波の遊行弍

言葉の奥底に眠る物語

言葉が音楽へと変わる瞬間、そこには名付けようのない感情が芽生えます。「阿波の遊行弍」では、歌詞の背後に隠された文脈や多層的な意味を、丁寧な思索とともに紐解いていきます。この緻密な解釈のプロセスこそが、楽曲に真の命を吹き込み、聴き手の心に深く永く響き続けるための指針となるのです。

18:鳴門市池谷の神踊り  10分10秒

「柳の踊り」

  柳の踊り 柳の踊り 習てはいかが 屋中の前の この踊り

  柳の下で 柳の下で 清水を汲めば 上から露が こぼれかかるよう

   ヤア上から露が こぼれかかるよう

  ここなる姫は ここなる姫は 遊びをやめて

 春日を召され また来る冬も雪が降る

 ヤアまた来る冬も 雪が降る

    雪が降り積まば 雪が降り積まば じんじとなりてここな姫

     ここな姫 じんじとなりて これまでよ

  「商い踊り」

    明日は吉日(にち) しも下り 思う夜妻の いとまごえ

     ヤア商い踊りは ひと踊り

    いとま乞いすりゃ 人が知る さすぞ盃 いとま乞い

    ここは津の国 国中よ 上荷おろして 商いしよ

    よろず商いしすまして 国の土産にかかるべし

     商い踊りは これまでよ

  「牛若踊り」

    あら美しの牛若殿は 鞍馬へ参りて 鞍馬の山にお住みある

     牛若踊りは ひと踊り

    あら美しの牛若殿は 昼はお寺で学問召して 夜はみがきの太刀を振る

    あら美しの牛若殿は 黒金のかしらを召して 腰に小太刀を どんどと構えて

    五条が橋で姿を見れば 鳥か胡蝶か 空飛ぶ鳥か 千人切の見事さえ

      牛若踊りは これまでよ

「唐松踊り」

   鎌倉の御所のお庭に 植えたる松は唐松 植えたる松は唐松 唐松踊りはひと踊り

   唐松の一の御枝に唐土の鷹が巣をくむ 唐松踊りは ひと踊り

                               (1976年収録)

bottom of page