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阿波の遊行弍
言葉の奥底に眠る物語
言葉が音楽へと変わる瞬間、そこには名付けようのない感情が芽生えます。「阿波の遊行弍」では、歌詞の背後に隠された文脈や多層的な意味を、丁寧な思索とともに紐解いていきます。この緻密な解釈のプロセスこそが、楽曲に真の命を吹き込み、聴き手の心に深く永く響き続けるための指針となるのです。
3:海南町の入れ言(いれごと) 1分11秒
「入れ言」とは、盆踊りなどで、音頭の歌い手が入れ替わるその隙をみて、別の歌い手
が、短い面白いことを挟んで歌い、会場を沸かせることを言う。海南町(現・海陽町)に
は、「辻踊り」または「慰霊踊り」と呼ばれる盆踊りがあるが、その際に歌われる「入れ
言」である。
軽そうだかんで 腹減って
よくしーきて たった四口(よくち)に食てしもて
この恥ずかしや 免許町
賽の河原で 弁当の中は カーラカラ
ソラヤートセー ヨーイヤナ
おりぶとで 婆さんこの餅ヤなんぼかえ
高い高い たかがねじゃ
上がってみしゃんせ うまいたか
うまいたかから 下見れば
情けないのが 中のあん
宍(シシ)も食わ んのに 宍喰通り
雨や霰の 甲ノ浦(カンノウラ)
ソラヤートコセー ヨーイヤナー
「シシも食わんのに宍喰とおり 雨や霰の甲ノ浦」の歌詞は、
年の暮れに“節季で候”と言って家々を訪問する「せきぞろ」の定番歌詞で、
富田町芸妓・お鯉さんの十八番「せきぞろ」の中でも歌われている。
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