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阿波の遊行弍

言葉の奥底に眠る物語

言葉が音楽へと変わる瞬間、そこには名付けようのない感情が芽生えます。「阿波の遊行弍」では、歌詞の背後に隠された文脈や多層的な意味を、丁寧な思索とともに紐解いていきます。この緻密な解釈のプロセスこそが、楽曲に真の命を吹き込み、聴き手の心に深く永く響き続けるための指針となるのです。

12:鳴門市池谷(いけのたに)の神踊り「おはらぎ踊り」  4分8秒

鳴門市池谷の「神踊り」は、装束に特徴がある。村の若衆(わかいし・青年団)およそ20人

 

が、白衣で白い手拭いで顔を覆い、白い草鞋を履く。旧6月1日に宝童寺に虫よけの祈願をし、

 

深夜12時(午前0時)からその願ほどきとして踊り始める。16番の歌が伝っているが、

 

なかでも「小原木踊り」は、出雲のお国の女歌舞伎定番の歌である。京の街に黒木(薪)を売り

 

に来る大原女の売り声「小原木召せ、黒木召さいの」に「ちゃうりゃうふりょう」という囃子言

 

葉を付している。

この歌が池ノ谷に伝わっている。「やらりふりょう やらりふりょう」という囃子に、

 

お国の袖がひらひらとゆらめく様が幻視できるではないか。

 

「おはらぎ踊り」

  麻の中なる糸よ物 寄せてかかるも縁でそろ

  親じゃ子じゃとて 互いに引きつ 引かれつつ

   ヤア小原木 小原木 かかれやれ

   ふりふに召っさいな りょふふりふりょふ

   いらりょにやるりよ やらりふりょふ やらりふりょふ

  よかろ糸かな 糸かな 糸かな

  忍ぶ夜妻に嘆かれて 恋しかるときやのう

  互いに引きつ引かれつ

    

ここなお坊主は しゃれたお坊主 しゃれたお坊主

  むしろ敷く間も待ちかねて 胡麻ん畑で 寝ふとしやる

  胡麻は身の毒 油は仏の身明かす

    

  三瀬と四瀬は七瀬川 七瀬川

  縁は深かれ のうよ 七瀬の川は浅かれ

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