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阿波の遊行弍

言葉の奥底に眠る物語

言葉が音楽へと変わる瞬間、そこには名付けようのない感情が芽生えます。「阿波の遊行弍」では、歌詞の背後に隠された文脈や多層的な意味を、丁寧な思索とともに紐解いていきます。この緻密な解釈のプロセスこそが、楽曲に真の命を吹き込み、聴き手の心に深く永く響き続けるための指針となるのです。

9:神山町盆踊り歌(石童丸)  4分5秒

盆踊りの盛んな神山町では、説教節も踊り歌にしている。

説教節「石童丸」は、高野山に入って出家した父・苅萱道心を、まだ父を見たことのない石童丸が尋ねて行く物語。神山の人々は、この悲劇を盆踊り歌を通して伝え知っている。

  歌い手の惣前両一さんは、神山屈指の歌い手の一人である。

 

神山踊りの一こまを(ヨーイヨーイ ヨイサノセ) 

一こまを時間くるまで踊りましょ(ヨーイヨーイ ヨイサノセ)

   ソウカイナ 月にむら雲 花に風 (ヨーイヨーイ ヨイサノセ)

   花に風 筑前筑後や 肥後肥前 (ヨーイヨーイ ヨイサノセ)

   アー肥後肥前(チャラチャン チャラチャン)

   大隅薩摩の六か国 さんまいしゅごうは つかさどれ

   文武二道に秀でたる 秀でたる 加藤左衛門繁氏は

   繁氏は 娑婆の無常を悟りつつ 悟りつつ

   故郷に妻を残し置き 高野の山登へと上られる

   その時 御台の千里には 胎内にはや七月の重身にて 

 重身にて (チャラチャン チャラチャン)

十月十日の日も経てば ほどなく安産遂げ給う

 玉のようなる男の子 男の子 石童丸とチョト名を付けて

   (ヨーイヨーイ ヨイサノセ)

 ア名をつける (チャラチャン チャラチャン)

 蝶よ花よと育てしが 石童十三 秋のこと

 父は高野にましますと ヨーイヨーイ ヨイサノセ

 ましますと 風の便りにチョト夢の告げ

 夢の告げ 母親様と石童は ヨーイヨーイ ヨイサノセ

 石童は 父を尋ねて チョト高野山  ねゆく

 (チャラチャン チャラチャン)

 どうやら時間となりました 後のお方と交代で

 ここらで一服やりましょか (ヨーイヨーイ ヨイサノセ)

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