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阿波の遊行弍

言葉の奥底に眠る物語

言葉が音楽へと変わる瞬間、そこには名付けようのない感情が芽生えます。「阿波の遊行弍」では、歌詞の背後に隠された文脈や多層的な意味を、丁寧な思索とともに紐解いていきます。この緻密な解釈のプロセスこそが、楽曲に真の命を吹き込み、聴き手の心に深く永く響き続けるための指針となるのです。

2:西祖谷(いや)吾橋(あわし)の「お的」の行事(伊勢節) 

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西祖谷山村(現・三好市)吾橋は、大歩危・小歩危につながる吉野川を見下ろす急峻な地に拓かれた集落である。

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檜氏の調査ノートには「お的」とだけ書いて曲名は記されていないが、囃子言葉に「ヤートコセ」とあるので、

 

庭に据えられた的を弓で射てその年の豊凶を占う正月の「お的」という行事の際に歌われる「伊勢節」

 

である。 

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 最後に「井上さん」という家への祝詞と万歳を唱えているので、井上さんという家の前で収録したものと

 

思われる。

 

  

  治まる御代は ヨーイセー ソコセー

 

  鶴と亀とが それはせ 舞い遊ぶ  

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   ソリャソリャ ヤートコセー ヨーイヤナ

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   アリャリャン コレワイセ ササナンデモセ

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  「井上家の前途を祝し また○○さんのご健康を祝って

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   万歳 万歳 万歳 どうもありがとう」

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                (1986年 西祖谷山村(現・三好市)吾橋で収録)

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